2020年06月04日







 DSC_0021





 高枝ばさみを買いに坪田多吉商店に行ってきました。造園業の若い友人にどれがいいか訊くとニシガキがいいですよとの答えでした。ネットで検索すると兵庫県の三木市にあるメーカーでした。三木と言えば刃物です。学生の頃、鉋や鋸の勉強に三木のメーカーに見学に行きました。あちこち見たんでしょうが、百万円の玉鋼を打った鋸しか覚えていません。こんなものを買う人がいるんかなとびっくりしたので印象に残ったんでしょう。あっと、今思い出しました。三木の駅前だったか刃物協同組合の前だったか鋸やら小刀やら打ち刃物を組み合わせたオブジェがありました。ハードウエアイーグルとか言う名前でした。あんまりばかばかしいので憶えていたんでしょう。今もあるんでしょうか?
脱線しました。坪田多吉商店は東山三条を少し下がった(南に行く意味です。京都の人は上がる下がる、西入る東入るとよく使います。条里制がしっかり残って、道路が碁盤の目状なので使えるんですね。)西側にあります。友人から頑固なお爺さんの店だと聞かされていたのでどんな人なんかなあと楽しみに行きました。お店に入ると左官の鏝がずらーっと並んでいます。それに造園で使う色々な刃物もならんでいました。こんにちは。と言うと奥から白髪に眼鏡の七十は過ぎているようなお爺さんが現れました。高枝ばさみが欲しいんだけどと言うとそこにあるよと角に数本立てかけてありました。が、よく見ると伸縮式はありません。伸縮式で3mくらいまでいけるのはないんですか?と問いかけると間髪を入れず「壊れる。あんなもんよう売るわ」とのお言葉でした。頑固と言うよりは自分に正直な人ですね自分がいいと思う物しか売りたくないんでしよう。京北から来たというと、お父さんが仕事でよく京北に通っていたとかで縁があるんやとおっしゃっていました。ネットでポチっと買うのは便利ですが、こんなオヤジさんに会って話しをして物を買うのも捨てがたいなと思いました。
 

(15:39)

コメントする

名前
 
  絵文字