椅子
2021年04月05日

京都椅子2021,昨日まででした。ご来場下さった皆様心より御礼申し上げます。昨日は朝から終日会場に居ました。コロナに加えて雨にもかかわらず知人が見に来てくれました。今回は会場のロケーションもよく沢山の方に見てもらえました。この会場は元々日銀京都支店の建物です。補修して京都府が管理しています。音楽や各種展示会などに貸し出しています。

木工や木に関する本を多数出されている西川栄明さんのご挨拶を頂きました。私自身も15年程前に取材して頂いてから親しくさせてもらっています。事務局のスタッフの皆さんの頑張りでいい展覧会になりました。私自身も他の木工家の作品から刺激を貰っています。この時にしか会わない方にお会いするのも楽しみです。次回は来年秋頃の予定です。今年は旧作だったので新作を出せるように頑張ります。
(16:40)
2021年04月02日
2021年03月21日
2020年11月21日
2020年11月14日
2020年10月31日
2020年10月25日
2020年07月27日

アームチェアの座と脚を接合しました。脚本体と貫、計八本を一遍に組み上げるので大変です。接着剤が乾くまでに組まないといけないのでせわしないです。

先ずは、すべてのほぞ穴に接着剤を塗っておきます。次に太い貫と細い貫を組みます。それから四本の脚に貫を入れます。次に脚を座に入れます。捻じれが無いか確認します。

座を上になるようひっくり返して楔(硬い材です)を打ち込みます。接着剤が完全に乾いてから出っ張っている脚のホゾと楔を座と面一になるように削ります。この作業、二人でやれば楽なんでしょうが残念ながら一人でやっています。まあ長く木工しているんで、どって事はありませんが・・・

ここまで来ると椅子作りもゴールが見えてきます。次は背のスピンドル(細い棒)と笠木(てっぺんの水平方向の部材)を組み立てます。
(09:30)
2020年05月23日
2020年05月15日

椅子の座板を加工中です。お尻の部分をざぐっています。

グラインダーにチェーンソーの刃が付いた円盤状の刃物で削ります。アメリカ製の刃物です。ラーンスロットなんて御大層な名前が付いています。アーサー王と円卓の騎士の主人公の騎士の名前です。まだ学生の頃プログレロックでアーサー王と円卓の騎士という曲がありました。結構好きでしたがだれの曲だったかは忘れてしまいました。アーサー王かラーンスロットか忘れましたがエクスカリバーとか言う剣が出てきました。ラーンスロットはアーサー王の嫁さんと不義密通の仲だしなんだかワーグナーみたいな話です。脱線しました。この刃物効率良く削れるんですがいささか危ないです。しっかりホールドせんとあきません。

粗く削った後は反り台の豆カンナで削って行きます。粗く削ってから脚を入れて仕上げの鉋をかけます。10mm程刳るだけですが随分と座り心地が良くなります。途中は電動工具で省力化出来ますが最終仕上げは手道具です。
(15:19)
2019年10月29日

二人展用に作った椅子です。W400 D450 H850 とやや小ぶりな椅子です。座、笠木(背の上の水平の部材です)はトネリコ、脚、スピンドル (背中の丸棒です)はブナです。ウインザースタイルですが和のテイストも感じられます。畳ずりを付ければ和室にも似合いそうです。拭き漆仕上げです。漆を残し気味に拭いています。拭き漆には特殊な毛羽立たない紙を使います。私が学生の頃にはありませんでした。もともとは紡績の糸を入れて染める為の神だったようです。誰が見つけたのかわかりませんが有難い限りです。これから、作品のタイトルと値段を付けないといけません。これが難しい。最後はえいっやっとと付けるしかありませんが・・・
(08:29)
2019年10月22日

建仁寺、両足院での京都椅子展、本日(もう昨日ですが)無事に終えることが出来ました。ご来場ありがとうございました。三日間という短い会期にもかかわらず700人近い方に見ていただけました。事務局のスタッフもよく頑張ってくれました。感謝です。

この展覧会は来られた方もゆっくりと楽しまれているようです。やはり、実際に座って触れられるのがいいんだと思います。本音を言えば漆の椅子は傷が付くと修復が大変なのでひやひやものですが・・
少しでも漆が身近に感じていただければ幸いです。自分自身も他の作品から刺激を受けます。今回も色々と考える 事が多かったです。若い連中に負けないようまだまだ精進しないといけません。
(00:44)
2019年10月20日

建仁寺の塔頭、両足院での京都椅子展2019の初日が無事終わりました。一日、会場に居たんですが雨にもかかわらず沢山の方にお越しいただきました。場所柄か外国の方もちらほらと混ざっていました。スイスのシニアの御夫妻とも少しですがお話しいたしました。画像は本堂です。朝には縁側で座禅会が催されたそうです。途中でお勤めの読経の声が聴こえてきたり普段のギャラリーでの展覧会とは違った雰囲気でした。

この展覧会、それぞれの椅子に自由に座っていただけます。皆さん、色々な椅子に座って楽しんでおられました。作り手にとっても普段あまり交流の無い作家の作品を見られて刺激を受けます。材料や技法の事など教えたり教えてもらったりもします。普段木工しながら考えるあれこれ、たわいの無い話しも分かり合えるので話しは尽きません。

こちらはの第二会場の書院での展示風景です。

私の作品です。ウインザースタイルのオーソドックスなベンチです。W1850です。ゆったり3人、詰めれば4人座れます。座と背はタブノキです。柿渋仕上げです。後日、拭き漆を施します。

もう一点は椅子です。クスノキ材です。拭き漆仕上げです。濃い目に仕上げました。年月が経てば漆が透けて木目がくっきりと出てきます。使って育ててほしいですね。

降ったり照ったりと目まぐるしい天気でしたが雨のお庭も瑞々しく綺麗でした。21日(月)までです。10時~17時(月曜日は16時までです) お時間ございましたら是非お越し下さい。私は明日午後から在廊いたします。
(15:24)
2019年10月08日
2019年09月23日
2019年09月22日
2019年09月19日
2019年09月16日
2019年03月23日
2018年09月27日

曲木で椅子の笠木を作りました。材をたっぷりと水を含ませた雑巾で包みます。さらにアルミホイルで隙間なく包みます。で、アイロンで熱をかけていきます。大方小一時間、移動させながらです。これで中の材は蒸気で蒸したようになります。型に当ててFクランプで固定します。一日置いて型から外します。一週間程乾燥させます。型から外した時より曲率はゆるくなります。その後はあまり変わりません。大きい家具メーカーなら高周波で曲げます。(電子レンジと同じ原理です。)我々の様な個人工房で少量多種生産しているところにはぴったりの技法です。


曲木は邪魔くさいといえば邪魔くさいです。それでも材をアールに合わせて切り抜いてカンナやサンダーで仕上げるよりはだいぶ楽です。材の無駄が少なく木目が通るので強度があります。この材はナラ材で厚みが22mmあります。こんな分厚い材がここまで曲がるというのは半信半疑でしたがやってみると案外簡単でした。これからも色々ない材やサイズで試作してみます。
(00:55)